リハビリテーション科

脳神経外科入院診療の休止について
H19年10月1日より脳外科の入院診療が休止となりました。それに伴い、当科での脳血管疾患での入院リハビリテーションも休止となり、脳血管リハビリテーションについては、外来での通院リハビリのみとなります。
なお、外来対象となる脳血管疾患の方は以下の通りです。
     1. 発症してから6ヶ月以内の方
     2. 失語症があり言語訓練が必要な方(※言語聴覚士は現在育休中です。)
     3. 家庭生活をしている間に身体の機能レベルが低下した方

※介護保険での訪問リハビリやデイケアを受けられている方はお受けできませんので御了承ください。

リハビリテーションを受けるには


■リハビリの適応を確認してください。

当院でのリハビリを希望される方は、まずリハビリの適応があるかどうかを、以下の確認フローチャートで確認してみてください。

「医師に相談してください」という判定が出れば、かかりつけ医を通じて当院医師の判断のもとにリハビリを行う事が可能です。

 外来リハビリ適応チェック


■外来リハビリテーションの受け方

上図で「医師に相談してください」と判定された方は、以下のリハビリの受け方フローチャートに従って地域医療連携室を通じて受診してください。

 リハビリの受け方フローチャート

■よくあるご質問

Q: 他の病院でリハビリ中ですが、住まいが丹波なので柏原病院のリハビリ外来でも訓練を継続できますか?
A: リハビリ適応を上記のチャートで確認してください。「医師と相談」となれば、リハビリの受け方を参考にして当院を受診してください。
※前病院でのリハビリと、当院でのリハビリを掛け持ちしたり、介護保険でのリハビリやデイケアを受けている方は、当院でのリハビリを受ける事が出来ません。
Q: 自宅で療養中の母が、最近急激に身体が動きにくくなり、介護が困難になっていますが…。
A: 病気により障害を有している方が、医学的な要因によって新たに介護が必要になった場合は、障害の急性増悪と判断されリハビリの対象となります。まずは、必要な診療科を受診し医師と相談してください。
Q: 昔、リハビリを受けた経験があり、身体の機能維持のための定期的なリハビリは行えますか?
A: 当科で行われるリハビリは急性期や急性期を過ぎた回復期のリハビリを対象としており、その目安は発症後5~6ヶ月以内となります。この時期を過ぎた方の機能維持や介護保険によるリハビリは行っておりません。
Q: リハビリの適応があれば、いつでもリハビリを行ってくれるのですか?
A: 当院での外来は全て予約制となっており、担当リハビリスタッフと相談して決めてください。

当科の特色

  • 当科には、理学療法部門、作業療法部門、言語聴覚療法部門があり、それぞれに国家資格を有する専門職を配置しております。(※言語聴覚士は現在育休中です。)
  • 理学療法では、寝返る・起き上がる・座る・立つ・歩くといった基本動作の獲得を目指します。
  • 作業療法では、衣服着脱・整容などの応用動作の獲得を目指します。
  • 言語聴覚療法では、失語症・構音障害・言語発達遅延・摂食嚥下障害などの回復を目指します。(※言語聴覚士は現在育休中です。)
  • 速やかに実用的な日常生活動作を回復させるためには、これらを効果的・効率的に組み合わせ、当地域に発生するリハビリテーションニーズに対応できるよう、日々、研鑚を積んでおります。
  • 当科は良質・高度の急性期リハビリテーションの実施、および地域と連携を図るための情報提供を行っております。
  • 当科の施設基準は、運動器リハ(Ⅱ)、脳血管リハ(Ⅲ)、呼吸器リハ(Ⅰ)、心大血管リハ(Ⅰ)を取得しております。

主な対象疾患

  1. 整形外科:骨折、靭帯・腱・神経損傷、人工関節術後、脊髄損傷、四肢・脊椎の疼痛
  2. 脳外科:脳血管障害、頭部外傷、神経・筋炎(脳外科はH19年10月より外来のみとなります)
  3. 内科:慢性・急性の呼吸器障害、臥床による廃用症候群
  4. 小児科:脳性まひ、発達遅延、ダウン症候群、喘息、筋ジストロフィー、神経炎
  5. 外科:開腹・開胸に伴う呼吸障害、臥床による廃用症候群 、乳癌(術前・術後の訓練)
  6. 耳鼻咽喉科:顔面神経麻痺、口蓋裂、嚥下障害

理学療法部門


■運動療法

運動療法は理学療法における治療手段として中心的役割りを果たしています。

関節可動域・筋力・バランス機能・運動の協調性・痛み等の改善(回復)を行い、関節を曲げ伸ばしするといった簡単な運動から、麻痺筋への治療や歩行などの複雑な運動、あるいは日常生活活動などの機能・能力を高めます。

また、障害の改善だけでなく、身体機能の維持・増大を図り、障害や疾病を予防するという目的も含まれます。

  • 関節可動域訓練
  • 筋力強化訓練
  • 基本動作訓練
  • 歩行訓練
  • 呼吸訓練
  • 運動発達訓練 etc

※当院では担当制をとっていますので、外来は予約が必要です。

運動療法

■物理療法

物理的なエネルギーを利用して治療をする方法をいいます。物理的エネルギーとは熱や光や電気などのことで、たいていは治療機器を用いて、主として痛みをとることを目的とした治療法です。

  • 温熱療法
  • ホットパック・極超短波・超音波
  • 電気刺激療法
  • 低周波 ・干渉低周波
  • 光線療法
  • レーザー
  • 牽引療法
  • 腰椎介達牽引・頚椎介達牽引
  • 水治療法
  • 過流浴

※当院では、こういった療法を単独で行うことはなく、常に運動療法と組み合わせて行います。

物理療法

■家屋評価

「人生・生活の質」を目標として、食事・更衣・整容・トイレ・入浴・移動・コミュニケ-ションといった日常生活動作と生活関連動作や生活環境の整備の探求をしています。

退院前に訪問し、家屋改修案を提示したり、家庭におおける移動動作や介助方法を指導しています。必要に応じては、地域の介護保険制度・福祉政策などと連携して行うこともあります。

家屋改修

■その他

車イス・補装具の適合性のチェックを行います。


作業療法部門

簡単に言うと、「作業」を用いて行う治療、訓練、援助です。 作業療法=Occupational Therapy を略してOTと言います。

日常生活のいろいろな動作(ご飯を食べる、トイレに行く、服を着がえる etc.…)、趣味のことや遊び、仕事など、人の生活全般に関わる活動全てを 「作業」 と、私達は考えます。

当院では急性期の患者様に対し、作業療法を行っています。(脳卒中、手の外傷など)

作業療法1作業療法2作業療法3
作業療法4作業療法5作業療法6

↓日常生活のための実際の動作を練習します。

作業療法7作業療法8作業療法9

↓日常生活の動作を助ける自助具も、ニーズに合わせて考えます。他にも色々あります。

作業療法10

【靴下エイド】
靴下を履く時に使います。

作業療法11

【爪きり】
台付き爪きり(白い方)と片手用爪きり

作業療法12

【リーチャー】
手の届かない所の物を引っ張ったり、押したり…



言語聴覚療法部門

ことばによるコミュニケーションに何らかの障害を持つ人に対して、コミュニケーション機能の向上や実用化を目指した専門的サービスを提供し、自立と社会参加を支援することを言語聴覚療法(Speech Therapy=ST)といいます。

また、当院ではST部門で摂食嚥下療法をおこなっており、食べること・飲み込むことに障害を持つに人に対して、機能の向上、QOLの向上を目指した訓練・支援を行っています。


■言語訓練

1.主に失語症の患者様を対象にした言語機能回復訓練を行います。時にはコンピューターを用いての訓練も行います。

言語療法1

2.また、脳卒中などの後遺症による構音障害の患者様を対象に発声・発語訓練を行います。

言語療法2

■摂食嚥下訓練

主に脳卒中の後遺症により、食べること・飲み込むことが障害された患者様に対して摂食嚥下機能の回復訓練を行います。

嚥下障害セルフチェック
Q1 口から物がこぼれますか?
Q2 食べ物が口の中に残りますか?
Q3 飲み込もうとする前にむせることはできますか?
Q4 強くゴックンとできますか?
Q5 飲み込んだ後も食べ物がのどに残っている感じはしますか?
Q6 食事中、むせることはありますか?
Q7 食事中、のどがゴロゴロしますか?
Q8 食後、疲れますか?
Q9 時々発熱しますか?
Q10 食事にかかる時間が長くなりましたか?

*兵庫県耳鼻咽喉科医会 嚥下障害問診表 より抜粋

上記の項目に一つでもチェックがつけば、嚥下障害の可能性があります。嚥下障害を放置していると、肺炎など重大な疾患につながる恐れがあります。当院耳鼻科で嚥下機能の評価することができますので、かかりつけ医にご相談のうえ、来院していただくことも可能です。


■嚥下機能を維持する体操

嚥下1
1 肩を上げる・下げる
嚥下2
2 首を左右に倒す(耳を肩につけるように)
嚥下3
3 首を左右にまわす(後ろを振り返るように)
嚥下4
4 口を大きく開ける・閉める
嚥下5
5 口を突き出して横に引く(ウーの口、イーの口)
嚥下6
6 舌を前に出す・引っ込める(力強く)
嚥下7
7 舌を左右に(しっかり口の端をさわるように)
嚥下88 舌を上下に動かす

■言葉の説明

1)失語症
主に脳卒中の後遺症により、言葉を「聞く」「話す」「読む」「書く」こと、「計算する」ことが障害されることをいいます。理解は比較的良いのに、うまく話が出来ないタイプや、流暢に話をすることが出来るのに理解が悪いタイプなど、その症状は様々です。

2)構音障害
一般的に言う「呂律障害」です。当院では脳卒中や舌癌手術後の後遺症などにより、口唇・舌等の運動障害がおこり発音がうまく出来ない場合に訓練対象となります。

3)摂食嚥下機能
簡単に言うと、「食べる機能・飲み込む(=食事をする)機能」です。おいしく安全に食事をするには、口唇・舌・咽喉頭など、様々な器官がスムーズに運動することが必要です。当院では主に脳卒中の後遺症によりこれらの運動が障害され、これまで通り食事をすることが困難になった場合に訓練対象となります。


スタッフ構成

医師1名、理学療法士2名、作業療法士1名、言語聴覚士1名(非常勤)、事務員1名